俺の家!迷う業者選び!後編
マイホームを考え出した時は、こだわりなんかなく家族で綺麗な家に住めたらいいわ、くらいの感じだった。
いざ設計などを考えていくとそうでもなくなってくるものだ、俺は車やバイクを自分で整備したり、釣りの仕掛けも自分で作るので趣味場のようなガレージが欲しいと考え出した。
嫁は俺の性格を分かってくれていて「あんたにはそういう場所が必要やから絶対に作っとき」と言ってくれた。
生活スペースが狭くなるならいらないと言ったが、それでも構わないから作ったらいいと念押ししてくれた。これが夫婦愛というものなのだろうか。。。_| ̄|○おぇえw
図面完成
嫁にもやりたい事があり、その為のスペースを確保した上で図面が完成した。
土地が60坪越えで立て坪が大方45坪の家を建てるとなると、相当な金額になる…
嫁のおじさんである大工さんにも見積もりを作ってもらったところ、完璧に予算内に収まる見積もりを出してきてくれた。
なぜこんなにも他と比べて安くなったのか聞くと、一人親方で建前(棟上げ)以外は全て自分一人で家を建てる為に人件費がかからない事と、一番は身内パワーである。
嫁のおじさんではあるが、本当に家族の様な付き合いをさせてもらっている。
2歳の娘はこの人を「じぃじ」と呼んでいるほど仲がいいのだ。 おじいちゃんじゃないよw
それでも俺は迷った、前回も話した様に俺はこの人の腕前を見た事がないので心から信用が出来なかった。
それならば少し高くてもハウスメーカーにお願いした方がいいんじゃないかと思っていた。
ハウスメーカーからの提案
嫁はおじさんに建ててもらいたい、俺はどちらかと言うとハウスメーカーに建ててもらいたい。
この考えをハウスメーカーに伝えると「ではその大工さんを私たちが雇う形で現場に入ってもらうのはどうでしょうか?」と提案してきた。
俺と嫁は顔を合わせて、それならいいんじゃない?と話し合った。
大工さんの嫁さん(俺の嫁のおばさん)にそれでいいかなぁ?っと話すと
「あんたらは分からんかったんやろうけど、それは絶対に言うたらあかん事やで。そんな事したらうちの旦那がなんの為に一人で大工やっとるか分からん。バカにしてる」
俺たちの考えが至らずに不愉快な想いにさせてしまった。
同じ業界なのだからハウスメーカーが知らなかったはずがない、その事を分かってて俺たち夫婦に提案してきたのだ。
俺はそんな事を平気で言ってきたハウスメーカーに対して腹が立って仕方なかった。
そんなことも含めて結果、家はおじさんに建ててもらう事にした。
俺のこだわり
それからおじさんの家にいってこれからの計画などを話し合った。
俺はおじさんに「少しでもいいから家を建てる手伝いをさせてほしい、雑用でも何でもするから家がどのように建つのか、自分の家にどんな物が使われているのか教えてください!」と伝えた。
おじさんは嫌な顔一つせずに「かまへんよ」と、
ほんとに嬉しかった。わくわくがとまらなかった。
一緒に飯を喰いながら今の大工さんたちの現状や家の建て方、ハウスメーカーとの違いなど色んなことを教えてもらった。
おじさんも助っ人でハウスメーカーなどの中に入る事があるのだが、大工さんたち職人からすれば今の家は家じゃないと口々に言うようだ。
本来ならばここに必ず必要な柱をコスト削減で抜いてみたり、大工さんがあとひと手間かけたい所でも納期があるしメーカーの指示通りにやらなければならない。
この木を使うと後から建て付けが悪くなるからやめとけと言うのに、意見を聞かないハウスメーカー。
ハウスメーカーの中に大工さんが入るとやりにくいと言うのがこういう事だ。
話をしていく内におじさんの優しさ、器の大きさ、何より職人魂を感じる事ができた。
今になって思うのだが、本当にこの人に頼んでよかった。むしろこの人でないと俺たちの世界に一つの家は建てる事ができないだろう。
今はもう建前(棟上げ)が終わりずっと一人で仕事をしてくれている。
俺はまだ数回しか手伝いに行ってないが、めちゃくちゃ楽しい!単純な作業や掃除とかだけど、それでも自分で家を建てている気になる。
木の臭いを嗅ぎながら「木の臭いでその木が何か分かる?」と俺が聞くと「分かるよ、その辺の木が何か分からない時とかは穴開けて中の臭いを嗅ぐと何か分かる」
俺は子供が初めて海や川などを見た時のような新鮮な気持ちになった。
俺の全く知らない建築の世界、その中に身を置いてみて、この暑い季節ではあるがとても清々しい気分になることができる。
この経験はこれからの俺の知恵となり、そして一生忘れる事のない思い出になるだろう。
大工さん本当にありがとうございます^ ^
それではこの辺でノシ